tour de okinawa

投稿日:

ツールドおきなわの存在を友人に教えてもらい,それから沸々と「沖縄に一度行ってみたい!」という気持ちが湧いて来ました。そしてレース参加を決意したのが9月頃。80kmに参加しようと思っていたら既に締め切りに・・・ということで50kmにエントリー。今となっては,初のロードだし50kmでちょうど良かったなと思います。

ということで,初参加となったツールドおきなわのレポートを書いてみました。

(I) レース前日
ツールドおきなわに参加を決意して,申し込みをすませて日程をよく見てみると・・・実は,レース前日は友人の結婚式への出席を約束していました・・・。最初はキャンセルも考えたけど,「最終便でも良いからとにかく行こう!」と心に決めてキャンセルを回避。19:40のフライトでしたが,午前中の9:30には羽田でチェックインを済ませて荷物を預け,式に参加をしてから沖縄に向かうことになりました。
ということで,那覇には22:30ごろ到着。そこからレンタカーの手続きなどすませて,沖縄本島を北上して名護まで移動。結局ホテルのチェックインは日付を越えて0:45でした・・・。ちなみに130kmのスタートは名護からさらに北上したオクマビーチの近くで小菅さんたちはスタート近くに宿泊。一方で50kmはスタートゴールともに名護なので,私単独で名護に宿泊です。一人だと勝手が分からず明日に向けてちょっと不安・・・。と思いながら名護のビジネスホテルでチェックインをすませ,カウンターからふと振り返ると・・・なんとホテルの狭いロビーには,明日に備えた自転車が10台ほど既にスタンバイ!
負けてられるかということで,チェックインして早速自転車を準備。輸送に使ったSCICONのケースから自転車を取り出して組み立て,空気を入れて完了。このとき既に1:20。「オレ,明日起きられるかな?」と不安になる。当日6:20までにスタートに行かなくちゃいけなくて,しかも出発前に部屋を空けろだって?すると起きるのは準備もあるし5:00頃?ということで朝は起きたらご飯食べてすぐに出られるように,とことん準備して寝ようと決意。まずはゼッケンを自転車・ヘルメット・レースジャージに取り付けて,ドリンク2本と補給食を準備し,スタートに持って行く荷物をリュックにまとめ,もう完璧!と2:00まであと5分・・・「睡眠3時間か。秋の8耐みたいになっちゃった」とちょっと不安になりながら,ベッドに入って即爆睡。翌朝は5:00の目覚ましを一度止めて二度寝zzz「やばい」って起きたときは5分しか経っておらず「ホッ」。ご飯を食べてジャージ着て5:30くらいには既に部屋を後にしました。


(II) スタート直前

まだ陽も登っていない暗い間に宿を出発。時間も早くて肌寒く,この時点でアームウォーマーは必須と思って装着。「前照灯無いし,道路交通法違反だっけ?」なんてことを考えながら,閑散とする名護の街をスタートに向かっていると,徐々にレース参加者が増えて行き,スタート周辺は既に人だかりに。人だかりを見た瞬間に心拍が120に上がってしまいました。
会場に着いたら,出走意思確認のために受付でICタグで「ピッ」と読ませてから,まずは背負ってた荷物を預けます。そして周りをキョロキョロしながら周囲をウロウロしながらふと気づいたことは,会場ではいろんなアナウンスが流れてたけど,日本語アナウンスの後に必ず英語アナウンスがあり,「さすが国際大会だな」と思い,それと同時に規模の大きさに圧倒されそうになりました。しかし圧倒されている場合ではなく,アップをしなくてはと会場周辺をうろちょろしながら,体を冷やさずかつやや心拍を上げるようにぐるぐる周囲を走っていると,海辺の道に出て来ました。海辺にくると,大会会場とは違いそこはまだ静かな夜明け前の景色。心が落ち着きます。

そのとき,サイクルコンピュータのODOメータは997.6kmと表示。「これはレース前に1000km到達させなきゃ」と思ったが最後,招集時間が迫るにも関わらずさらにアップを続けて見事到達!6月に自転車買ってから長かったけど,一区切りが付いた感じ。ちょっとした達成感をレース前に味わってしまいました。そしてスタートを待ちます。


(III) スタート・序盤 − 感動の連続 −
予定時間ジャストでスタートの号砲が鳴り響き「いよいよロードレースデビューだ!」と感慨にふけりながらも前に離されないように私もスタート。とうとう始まりました!すでにちょっと感動!「集団ってすげーな!」全てが初めての体験で何もかも新鮮。でもあまり興奮しすぎてもダメなので冷静に冷静に,と自分に言い聞かせる。ここでまずは心拍計をチェック。160くらいで至って順調。続いて速度は40km/h。「ん!40km/h!しかもこの心拍!!いつもなら心拍170オーバー確実なのにこの速度大丈夫かなぁ・・・」。しかし5kmくらい走っても心拍・速度とも変わらず。集団の利というかすごさを初めて実感し,またまた感動!
しかしこのままただまぎれて走っているだけではなく前を狙って行こうと思い,ターゲットを決めることに。そう思って列の右方に陣取っていると,ちょうど右から追い越して行く人を発見。その人をターゲットに真後ろをぴたっと追走。心拍は165くらいでそれほど変わらず,42km/hで周囲よりは少し早いペース。次々と他の選手をかわして良い感じ。前の方を見ると,先頭との距離も相変わらずで若干詰まったような,ますます良い感じ。このまましばらく行くことにしました。

(IV) 5km〜中盤 − 大波に飲み込まれ・・・ −
と順調に走っていたけど,前の方で何やら声が上がる「なんて言ってるんだろう?何?えっ!落車!!」とやっと理解した瞬間に前の方が減速しはじめみるみる間に眼前に迫る!「やばい!巻き込まれる!」とっさに足をペダルから外し,転倒に備えたけど,止まりはしたものの転ばずにすんで「ホッ」。とよく周りを見たら集団から離れ始めたことに気づき,そこから追いかけ始める。この落車のおかげでターゲットの選手を見失い,再びターゲットを探すことに。。。と思ったら再び「ラクシャー」の叫び声が!今度は減速する位置を素早く確認して,あらかじめ遠いところへ移動。ペダルから外すこと無く回避。それでも集団から若干離れるので再び追いかける。心拍は175。追うのはやっぱりきついなぁと集団の良さを再び実感。
集団に追いついて次のターゲットを探すことに。すると,他の人以上に腕がよく動いている人を発見。よく見ると,何かにつけて事細かに後ろへ合図をするジェントルマンでした!少しの減速も逃さず発見してすかさず後ろに合図。たまに一人,また一人と追い越しをかけていてペースも良い。「次のターゲットはこのジェントルマンに決定」。ジェントルな合図に安心して順調に追走して行きました。と,思っていたのもつかの間,三度目の落車が前で発生。しかし三度目ともなればだいぶ慣れて来て,速度は落ちてもペダルは回したまま。落車軍団を回避したあとは再び集団を追いかける。その間ジェントルマンを見失っていたけど,集団に追いついてしばらくするとジェントルマンを再発見!しばらく追走をしていたのですが,ところが・・・ジェントルマンは集団の後ろで満足したのか前に出て行こうとしない。しかも,大した減速もしていないのに,その度に合図をされて,減速しようと思って備えるだけでも毎回気持ちを切り替えないと行けないし。そう思いはじめると今までジェントルと思っていた合図も,単なる目障りな合図に思うようになり,ちょっとイライラ。
そこで,右側にできた隙間を逃さずそこを付いて一気に前に。これでやっと目障りな合図から解放され,ここからは集団の中で自ら少しずつ前に出て行く作戦に変更。もう少し先頭集団に近づきたいなぁ。そう思って本部大橋にさしかかると,また落車が発生!しかも登りで落車したので,結構みんな止まってる。今回はさすがに両足ペダルから離していったん下りて,落車軍団の前まで歩いて回避。ギアが重くて中々スタートできずもたついていたら,気づいたときには先頭はすでに遥か先に見えなくなってしまった・・・。

(V) 中盤以降 − アップダウンが始まって −
先頭集団は完全に見えなくなったけど,それでも少し前を逃げる集団に追いつこうと必死で追う。一人で走ってるよりは,ここで少しがんばって前の集団に追いついた方が良いだろうと思って,なんとか20人くらいの集団に追いつく。この辺から細かいアップダウンが始まる。
このアップダウンで前に出たり後ろに下がったりしていたけど,基本的には下りで抜かれて登りで抜き返す展開に。このままだとただ消耗しそうなので,登りをちょっと抑えめに先頭に出ないようにして下りは離れず付いて行く作戦に変更。その集団にいたピンクジャージのおじさんの身体が大きくちょうど良い風よけに。この人の後ろをメインに集団にまぎれることにしました。たまに最後尾まで下がりながら少し前に出たり繰り返したりしていたけど,ふとした瞬間に後ろを振り向くと・・・誰もいない!「この集団をからこぼれたらおしまいだなぁ」と思っていたら,身体の大きなピンクジャージのおじさんが「後ろいなくなっちゃったからこの集団逃すと厳しいよ」と沖縄訛で話しかけて来た。少し挨拶と会話をかわしていると,どうやらこのおじさんは17回目の出場らしく「このペースで行きゃあ70位争いくらいじゃないか」なんてアドバイスまで。とりあえず,この集団からこぼれないように走ることを決意しました。

ところで,この集団で走るようになってから沿道に民家が増えて来たんだけど,沿道に住んでいる人たちが自分の家の前に出て来て通り過ぎる選手を応援していることに気づく。「がんばれ〜」「ファイト」「ゴーゴーゴー」「ちばりよ〜」いろんな言葉で,拍手で,ときには太鼓をたたいて,小さい子からおじいちゃんおばあちゃんまで,地元の人が選手を応援する姿を見ていると,なんかすごく力が湧いてきます。なんか,これだけでもツールドおきなわ参加して良かったなって思いました。

(VI) 残り15km 〜とうとう〜
この集団で走り初めてもう20kmくらい。50kmレースの中で一番長い登りを迎えます。この登りは長いから少しずつこぼれる人も出てきそうだし後ろにいると置いてかれてしまいそうで危ないと思って,集団の前の方に移動。順調に登りきって「後は下りと平坦な道だぁ!」と思いながら下り始める。下りは順調そのもの。そして下り終わって足を動かし始めると,突然両足の裏がつりはじめる。。。「ついに来たか」何の前触れもなく突然襲ってきました。そのままペダルを漕ぐとそのままふくらはぎもつってしまい,動かすことが出来なくなる。「やっぱオレはこんなもんだなぁ」本当に落胆。足の裏とふくらはぎがつったのにも関わらず,腿は全く平気。完全に練習不足。ペダリングもっと練習しなくちゃ。
そして,今まで一緒に走って来た集団がみるみるうちに遥か彼方へ。だけど両足はシューズのなかで1mmでも動かすとつりそう。ということで,スローダウン。回転は保ちつつもスピードを落とすと同時に水分補給も増やす。しばらくすると,今まで後ろには居なかったはずの集団にも抜かれた。付いてこうかなと思って加速しようとした瞬間にまた両足が・・・。本当に悔しいなっ。でももう少し様子見よう。そのまま5kmくらいは漕いだと思ったところで,徐々に回復して来たのを確認しながら少しずつペースを上げて行く。気づいたときには38km/hくらいで走っていて,さっきは軽快に追い越して行った選手がだんだんと近づくようになって来た。「これなら行けるっ!」。残り10kmくらいでようやく復活。最後くらいがんばろうと,ここから巻き返しを誓います。

(VII) ゴール
最後の10kmは,とにかく先行している選手が視界に入って来たら,その人を追いかける,という作戦で行くことに。残り少ないし他の選手もペースを上げていると思うけど,そこを目標にして追いかけて行くと,単独走行でも意外とがんばれる。抜かした選手が後ろを付いて来ても気にせずとにかく前の人しか見ないことに。でも結局集団からこぼれた選手を拾って行っているような形になり,そんな所を通りがかった私は,その人たちにとっては好都合?なのか数人が後ろに居そうな気配。「最後はさされちゃうかなぁ」と不安になりながらも,ここまで来たら気にするより前に追いつこうと決心。この間,何度か足がつりそうだったような気がしたけど,気にせず走ってました。
そして残り2kmくらいのところで一人をかわすと,その前にはしばらく居ない。ということで,今までは前の選手を追うレースでしたが,ここからは後ろに居る人たちとの戦いに切り替わってしまいました。なんか嫌な距離が微妙に残った感じ。すると残り1kmの看板が前方に見え始めたところで一人が前に出て行く。「まってぇ〜」という感じで右後ろにくっつく。その時点で付いて来れなかった人も居るみたいで,後ろを見ると4人かな?他のひとはまだ後ろについたまま出てこなそう。そして,残り500mの看板まであと100mくらいのところでさっき抜かして行った前の一人に並んで,そのまま追い越しペースを上げる。ゴールまであと少し。「もう追いかけてこない?もう大丈夫?まだダメ?とにかく最後もがいてやるぜー!」最後は自分に言い聞かせてもがく。そして,最後までもがいた甲斐あって抜かされずにそのままゴールラインを通過!ハンドルから手を離し,秋の8耐の吉田さんばりに(!?)両手を高く突き上げようとしたけど,「この順位じゃちょっとなぁ」と思い,とっさにそのまま手を腰に。。。そのままスピードダウンして,レースを終えました。

結果は358人中で124位。もしあのまま中盤の集団について行っていたら・・・,と思うと少し悔しいけれど,とりあえずレースデビューは果たし,初めて走ったにしては良くやったと言うことで,私の50kmは幕を閉じました。来年は80kmにステップアップかな?


レースだけじゃなく,ちゃんと観光もしました!
景色も最高!海は綺麗!城跡は風情があって,民謡居酒屋は踊りまくって楽しかった!


レースレポートはこちら。

レースレポートツールドおきなわ50km.pdfIMG_0234_1.jpgDSC00002.JPGDSC00003.JPGIMG_0260_1.jpg


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください